横浜市立 白幡小学校→慶應義塾 湘南藤沢中学校→慶應義塾 湘南藤沢高等学校→慶應義塾大学→現在
1. “あの頃”をふりかえって
正直、僕は中学受験のエピソードをあまり覚えていません。笑
学校から帰ってきたら、空っぽのランドセルの代わりに、塾のテキストとノートが詰まった重たいリュックを背負い、茶理庵に通う。そんな代わり映えのしない毎日の繰り返しでした。
ただ、そんな日々に素敵な意味づけをしてくれたのが、茶理庵であり、チャーリーやテツジンでした。
今でも、母から言われる中学受験の思い出話があります。
受験を直前に控えた、小学6年生の1月の寒い夜。
いつもと同じように塾帰りの僕を最寄駅まで、母が迎えにきてくれました。
真っ暗で寒い夜道をトボトボ歩いて帰りながら、僕がふと言ったそうです。
「もし受験に失敗してもいいんだ。僕は勉強をやりきったし、受験勉強だけじゃなくてもっと大切なことを知ったから」
母はこの言葉を聞いて、まだ試験すら受けていないのに「この受験は成功した」と思っていたそうです。
チャーリーやテツジンが、“どこ”に合格るか? と同じだけ “どう”合格るか?に フォーカスしてくれたからこそ、僕は中学受験を通じて、その後の人生に活きる大きな力を手に入れることが出来た と思っています。
2. 中高時代を振り返って
慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部に入学してからは、あるひとつのことに全てを捧げました。
それは、「テニス」です。
中学受験を始めるまでは、近所のテニススクールに趣味程度で通っていましたが、中学入学後は競技者としてテニスと向き合うようになりました。
朝早く起きて朝練に行き、授業を受け、部活動で練習をして、テニススクールに通う。
文字通り、毎日朝から晩までテニス漬けの生活でした。
中学・高校共にテニス部の主将を務め、中学時代には全国大会にも出場することができました。
自らの特徴である「ストイックさ」を磨き、チームをまとめるための「マネジメント能力」が身に付き、その場の結果以上に、その後の人生の糧になることを多く学ぶことができました。
3. 大学時代を振り返って
慶應義塾大学に進学してから、僕は2つのことに取り組みました。
それは「テニスコーチ」と「起業」です。
高校時代の「学校史上初の全国大会出場」という目標をクリアせずに次のステージに進むことに違和感を覚え、母校のヘッドコーチとして多くの時間を無償で捧げました。その結果、素晴らしい選手たちに恵まれ、就任2年目で目標を達成することが出来ました。
若干20歳の僕は「このままテニスコーチとして高みを目指したい!」と思っていました。
しかし、テニスコーチというのは知れば知るほど厳しい職業であることがわかりました。
収入は低いし、拘束時間は長い…。
つまり、「お金」も「時間」もない状況になるということです。
そこで「夢」をとるのか、「お金」や「時間」をとるのか本当に悩みました。
夢を追いかけるためには、多忙な生活をするしかない…。
貧乏な生活をするくらいだったら夢を諦めるか…。
そして、最終的には「夢」も「お金」も「時間」もとることに決めました。
そこで、僕はテニスコーチと両立してできる仕事をしようと、自らインターネットを使った事業を立ち上げました。
就活がはじまる時期までに大卒初任給くらいまで稼げるようになれば、テニスコーチとしてやっていけるだろうと考えました。
そして、大学3年生のうちにその目標を達成し、大学4年生になる頃には選手時代にお世話になっていた恩師に誘われテニス業界を主軸に仕事をすることになりました。
4. 仕事、社会に出てみて
現在、僕は13歳の頃から通っていたテニスクラブの経営者をしています。
これまで、選手として、コーチとして、経営者として、ひとつの「テニス」というスポーツに携わってきて、気づいた事があります。
それは、テニスというスポーツの素晴らしさです。
正直、僕はテニスが好きというわけではなく、なにかを目標を達成するための手段でしかありませんでした。
しかし、テニスというスポーツをいろいろな角度から捉えることで、その素晴らしさに気づくことが出来たのです。
テニスを通じてなにを学ぶのか?
これが僕たちのテニススクールの理念です。
いかにテニスで成功するかよりも、どのようにテニスで成功するか に目を向けること。
どこかで聞いたことあるようなありきたりな文言ですが、それが最も重要なことだと思うのです。
これからは、もっともっと「学び」の事業領域を掘り下げていくこと、最終的にはそれを通じて地元・横浜のためになるような事業をやっていきたいと考えています。
5. 受験生、子どもたち、親に送るメッセージ
ぜひ、受験生や親御さんには「義務ではない中学受験をなぜするのか?」という問いについて考えていただきたいと思います。
僕は、中学受験の最終目標は「行きたい学校に行くこと」ではないと思っています。極論、どの学校に行っても自分次第です。
だから、小学生にとってハードシングスである中学受験に挑むことで、なにを得たいのか?なにを得てほしいのか?…常にそこにフォーカスすることで、中学受験の成功と失敗が決まると思っています。(合不合は別問題です。)
中学受験というチャレンジは、きっとあなたの人生をより豊かにするものになると信じています。
ぜひ、誰よりもあなたのことを想っているチャーリーやテツジンを信じて、頑張ってください!